「ハロルドとモード少年は虹を渡る」を観た感想

2020年から黒柳徹子さんが出演している朗読劇「ハロルドとモード」。

1977年に舞台をみて以来ずっと演じてみたかったと聞き、とても気になったので原作の映画を見てみました。

 

ハロルドとモードイメージ画

 

1971年公開のアメリカ映画。

自殺を演じることを趣味としている19歳の青年ハロルドと、天真爛漫な79歳のおばあさんのモードの純愛を描いた作品。

純愛映画といえど、古典のような堅苦しさは一切なくとても軽快で洒落もきいていて楽しいコメディー映画…だと思っている。

19歳と79歳の恋愛映画なんてと色眼鏡で見ていたが、実際にあっても全然おかしくないとさえ思えてきたから不思議だ。

 

手を取り合う二人

 

愛情に飢え、生きることに意味を見いだせないハロルドは毎日を謳歌しているモードにどんどん魅かれていき、生きる楽しさも知り毎日が充実していた。

そしてモードの80歳の誕生日にプロポーズするが…

続きはぜひ映画をご覧ください。

 

 

モード役のルースゴードンは、ちょっときつい機知に富んだ老女のキャラクターを多く演じ、若い頃よりも60歳位から有名になったアメリカの女優。

役を演じる度にファンも増えていったらしいが頷ける。私もこの作品でファンになった一人だから。

私の中では樹木希林さんを彷彿させる人物。

 

モードというキャラクターがもつ強さと純粋さが見る人を魅了するのと、こんなこと実際には真似できないから面白いんだと思う。

真似できないのは年の差恋愛ではなく、盗んだバイクで走り去っちゃうような尾崎イズムの行動のこと。

こんな行動が常だから、実際にいたら迷惑甚だしい奇人変人なおばあさんだ。映画でしか成立しない。

 

暗闇に赤いハート型の電気

 

それにしても60歳差の恋愛。

これが男女逆ならよく聞く話だ。

特に外国の著名なおじさま?おじいさま?が再婚や再再婚する度にお相手の年齢は下がる傾向にある。(私調べ)

どんな魔法をかけているんだろうか。

心の中で“おめでとうございまぬ”と一文字否定を表す言葉をどうしてもいれたくなる。

もっとシワもたるみも愛そうよ。

そうでないと地球は無表情なビニール製のアンドロイドばかりになってしまう。

 

 


ハロルドとモード [ コリン・ヒギンズ ]

 

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「紅葉はなぜ赤くなる?」植物の尊い話

先日、「面白くて眠れなくなる植物学」という本を読んだ。

題名通り本当に面白くて眠れなくなった。

 

その本の中で、ちょっと物悲しくなったのが“紅葉はなぜ赤くなる?”という話。

なんとなく植物のライフサイクルとしてうっすらとはわかっていたのだが、改めて文章で読むとショッキングだった。

 

紅葉


掻い摘んで説明するとこんな感じ。

 

夏の間光合成をして沢山の糖分を作っていた葉は、寒い季節になると切り捨てられる。(リストラという表現でした)

木は生き残る為に葉のもつタンパク質を取り上げて、しかも葉に栄養と水分がいかないように遮断してしまう。 

それでも生きようと必死で光合成を続けわずかな糖分を作り続けるが遮断されているので幹には届かない。

その糖分がだんだんと葉に貯まり、やがて糖分からアントシアニンという赤い色素が作られる。

(なぜアントシアニンが作られるかは割愛します)

寒くなると葉の中の葉緑素はだんだん壊れていくためアントシアニンの赤が目立ってくる。

 

出典:面白くて眠れなくなる植物 「紅葉はなぜ赤くなる?」著者:稲垣栄洋

 


面白くて眠れなくなる植物学 (PHP文庫) [ 稲垣 栄洋 ]

この本おすすめです。物知りになれます。

特に興味深かった話が“花は誰のために咲く”と、“植物のダヴィンチコード”。

これは只々すごいなと感心してしまった。へえボタンを何回押したことか。

 

赤く染まった葉っぱ

リストラされたお陰で美しい紅葉が見られる幸せ…なんとも複雑な気持ちになるのでした。

 

 

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