「紅葉はなぜ赤くなる?」植物の尊い話
先日、「面白くて眠れなくなる植物学」という本を読んだ。
題名通り本当に面白くて眠れなくなった。
その本の中で、ちょっと物悲しくなったのが“紅葉はなぜ赤くなる?”という話。
なんとなく植物のライフサイクルとしてうっすらとはわかっていたのだが、改めて文章で読むとショッキングだった。
掻い摘んで説明するとこんな感じ。
夏の間光合成をして沢山の糖分を作っていた葉は、寒い季節になると切り捨てられる。(リストラという表現でした)
木は生き残る為に葉のもつタンパク質を取り上げて、しかも葉に栄養と水分がいかないように遮断してしまう。
それでも生きようと必死で光合成を続けわずかな糖分を作り続けるが遮断されているので幹には届かない。
その糖分がだんだんと葉に貯まり、やがて糖分からアントシアニンという赤い色素が作られる。
(なぜアントシアニンが作られるかは割愛します)
寒くなると葉の中の葉緑素はだんだん壊れていくためアントシアニンの赤が目立ってくる。
出典:面白くて眠れなくなる植物 「紅葉はなぜ赤くなる?」著者:稲垣栄洋
面白くて眠れなくなる植物学 (PHP文庫) [ 稲垣 栄洋 ]
この本おすすめです。物知りになれます。
特に興味深かった話が“花は誰のために咲く”と、“植物のダヴィンチコード”。
これは只々すごいなと感心してしまった。へえボタンを何回押したことか。
リストラされたお陰で美しい紅葉が見られる幸せ…なんとも複雑な気持ちになるのでした。
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